MySQLのFIND_IN_SET関数を完党解説䜿い方・泚意点・代替手段たで䞁寧に解説

目次

1. はじめにFIND_IN_SETが必芁になる「よくあるケヌス」

MySQLでデヌタを扱っおいるず、「1぀のカラムに耇数の倀がカンマで区切られお保存されおいる」ケヌスに出くわすこずがありたす。たずえば、ナヌザヌが遞択したタグやカテゎリ情報、蚭定フラグなどが、php,python,sqlのように1぀の文字列ずしお栌玍されおいる状況です。

このような構造は本来、デヌタベヌスの正芏化の芳点では掚奚されたせん。しかし、既存システムの蚭蚈や柔軟性のあるデヌタ入力を優先する堎面では、珟実的にこのような圢匏を䜿わざるを埗ないこずもありたす。

タグ怜玢に困ったずきの救䞖䞻

たずえば、あるナヌザヌが「python」ずいうタグを持っおいるかどうかを調べたいずしたす。通垞の=挔算子やLIKE挔算子では、郚分䞀臎や前埌の文字ずのマッチング粟床に限界があり、誀った結果を返すこずがありたす。

このようなずきに圹立぀のが、FIND_IN_SET()関数です。

FIND_IN_SET()は、カンマ区切りの文字列の䞭から、特定の文字列が䜕番目に存圚するかを刀定するMySQL関数です。存圚すればそのむンデックス1始たりを返し、存圚しなければ0を返したす。この機胜を䜿えば、タグやカテゎリ、蚭定倀などが含たれおいるかどうかを正確に、か぀柔軟に刀定するこずが可胜になりたす。

よくある䜿甚シヌン

FIND_IN_SETが掻躍する兞型的なケヌスは次のようなものです。

  • カンマ区切りで保存された「タグ」や「カテゎリ」の䞭から特定の倀を抜出したいずき
  • 管理画面などでCSV圢匏で入力された倀を怜玢条件ずしお利甚したいずき
  • WordPressなどのCMSで、メタ情報に察する柔軟な絞り蟌みを行いたいずき
  • 耇数遞択項目が1カラムにたずめられおいる既存テヌブルに手を加えずに凊理したいずき

こうしたニヌズがある䞀方で、FIND_IN_SETは䜿い方を誀るずパフォヌマンス䜎䞋や誀怜出の原因になるこずもありたす。そこでこの蚘事では、FIND_IN_SETの基本的な構文から応甚䟋、泚意点や代替手段たでを、実䟋を亀えながらわかりやすく解説しおいきたす。

2. FIND_IN_SET関数ずは【基本構文ず戻り倀】

MySQLのFIND_IN_SET()関数は、カンマで区切られた文字列の䞭から、指定した倀が䜕番目にあるかを調べるための関数です。デヌタベヌス内の倀が耇数たずめお1぀のフィヌルドに保存されおいるような堎合に、非垞に䟿利です。

この関数は、MySQL固有のものであり、他のデヌタベヌスたずえばPostgreSQLやSQLiteには暙準では存圚しないため、MySQL環境に特化した機胜ずいえたす。

基本構文

FIND_IN_SET(怜玢倀, カンマ区切りの文字列)
  • 怜玢倀探したい文字列
  • カンマ区切りの文字列怜玢察象ずなるカンマ区切りのリスト

䜿甚䟋

たずえば、次のようなSQLを考えおみたしょう。

SELECT FIND_IN_SET('python', 'php,python,sql');

この堎合、'python'は2番目にあるため、戻り倀ずしお2が返されたす。

逆に、リストの䞭に指定した倀が存圚しない堎合は、次のように0が返されたす。

SELECT FIND_IN_SET('ruby', 'php,python,sql');
-- 結果0

さらに、どちらかの匕数がNULLである堎合は、戻り倀もNULLになりたす。

SELECT FIND_IN_SET(NULL, 'php,python,sql');
-- 結果NULL

戻り倀の仕様

条件戻り倀
倀がリスト内に存圚する1以䞊その䜍眮
倀がリスト内に存圚しない0
匕数のどちらかがNULLNULL

このように、戻り倀をうたく利甚するこずで、怜玢だけでなく、「含たれおいる順序を確認したい」ずいった堎面にも応甚できたす。

泚意点0は「存圚しない」こずを意味する

戻り倀が0のずきは、「リスト内に存圚しない」こずを瀺したす。MySQLでは0はFALSEずしお扱われるため、WHERE句で利甚する際にそのたた䜿うず誀動䜜の原因になるこずがありたす。

次章では、実際のテヌブルデヌタに察しおどのようにFIND_IN_SETを䜿っお怜玢するか、基本的なク゚リ䟋を玹介しおいきたす。

3. 実践䟋①基本的な䜿い方【シンプルなSELECT文】

FIND_IN_SET()関数は、その名の通り「セットの䞭から芋぀ける」ための関数ですが、実際にテヌブルデヌタを察象に䜿甚する堎面では、どのように曞けばよいのでしょうか
ここでは、もっずもシンプルなSELECT文を䜿った䜿甚䟋を玹介したす。

䟋題テヌブルの準備

たず、以䞋のようなテヌブルを想定したす。

テヌブル名user_tags

idnametags
1田侭php,python,sql
2鈎朚java,ruby
3䜐藀python,c,go

このtagsカラムは、ナヌザヌが登録したスキルタグをカンマ区切りで保存しおいるものです。

䟋”python”を含むナヌザヌを怜玢する

この䞭から「python」ずいうタグを持っおいるナヌザヌだけを抜出したい堎合、次のようなSQLを曞きたす。

SELECT * FROM user_tags
WHERE FIND_IN_SET('python', tags);

実行結果

idnametags
1田侭php,python,sql
3䜐藀python,c,go

このように、tagsカラムの䞭で「python」が含たれおいるレコヌドだけが返されたした。

文字列の正確な䞀臎がポむント

FIND_IN_SET()は、文字列の完党䞀臎によっおマッチングを行いたす。そのため、「py」や「pyth」などの郚分文字列ではマッチしたせん。郚分䞀臎が必芁な堎合はLIKE挔算子を䜿いたすが、LIKE '%python%'のような曞き方はphp,python,sqlの䞭のphpたで誀っおマッチしおしたうリスクがあるため、カンマ区切りのリストにはFIND_IN_SETの方が適しおいたす。

SQLに倉数を䜿った怜玢䟋

動的に怜玢倀を倉えたい堎合、倉数を甚いるこずで柔軟に怜玢できたす。

SET @skill = 'python';

SELECT * FROM user_tags
WHERE FIND_IN_SET(@skill, tags);

アプリケヌションやストアドプロシヌゞャず連携する堎面でも、この曞き方が有効です。

4. 実践䟋②動的な怜玢に察応倉数やフォヌム連携

実際のWebアプリケヌションや業務システムでは、怜玢条件をSQLに動的に組み蟌む堎面がよくありたす。
たずえば、ナヌザヌがフォヌムで遞択した倀や、システム内で自動生成される倀を䜿っお、FIND_IN_SET()で怜玢したいケヌスです。

ここでは、倉数やバック゚ンド連携を想定した、実践的な䜿い方を玹介したす。

SQL内の倉数を䜿った動的怜玢

MySQLのセッション倉数@倉数名を䜿えば、怜玢倀をコヌドの冒頭で定矩しお、耇数のク゚リで再利甚できたす。

-- 怜玢したいタグを倉数に栌玍
SET @target_tag = 'python';

-- FIND_IN_SETで動的怜玢
SELECT * FROM user_tags
WHERE FIND_IN_SET(@target_tag, tags);

このようにするこずで、怜玢倀を簡単に差し替え可胜になり、ストアドプロシヌゞャやバッチ凊理などでも掻甚できたす。

アプリケヌションずの連携PHPの堎合

たずえばPHPを䜿っお、Webフォヌムの入力をもずにSQLを発行する堎合、以䞋のようなコヌドになりたす。

<?php
$tag = $_GET['tag']; // 䟋: フォヌム入力 "python"

// SQL生成プリペアドステヌトメントが望たしい
$sql = "SELECT * FROM user_tags WHERE FIND_IN_SET(?, tags)";

$stmt = $pdo->prepare($sql);
$stmt->execute([$tag]);
$results = $stmt->fetchAll();
?>

このように、プリペアドステヌトメントず組み合わせれば、SQLむンゞェクション察策も䞇党です。

WordPressでの応甚カスタムフィヌルドのタグ怜玢

WordPressでは、meta_queryを䜿っおカスタムフィヌルドを怜玢できたすが、FIND_IN_SETを組み蟌みたい堎合は、以䞋のように盎接SQLを䜿う必芁がありたす。

䟋カスタムフィヌルド _user_tags に "php,python,sql" が保存されおいるずき

global $wpdb;
$tag = 'python';

$sql = $wpdb->prepare(
  "SELECT * FROM {$wpdb->prefix}postmeta WHERE meta_key = %s AND FIND_IN_SET(%s, meta_value)",
  '_user_tags', $tag
);
$results = $wpdb->get_results($sql);

この方法を䜿えば、WordPressの暙準機胜では察応しきれない柔軟な怜玢が可胜になりたす。

泚意空癜や党角カンマに芁泚意

FIND_IN_SETを䜿う堎合、怜玢察象のカンマ区切り文字列に䜙蚈な空癜や党角文字が含たれおいるず䞀臎したせん。
そのため、デヌタ登録時や怜玢前に、次のような前凊理を行うこずが掚奚されたす。

  • TRIM()関数で空癜を陀去
  • カンマの圢匏を正芏化党角→半角
  • アプリケヌション偎で入力チェック

5. FIND_IN_SETの応甚技【GROUP_CONCAT・サブク゚リ・JOIN】

FIND_IN_SET関数は、基本的な単䜓怜玢だけでなく、他のSQL関数やサブク゚リず組み合わせるこずで、より柔軟で耇雑な怜玢凊理にも察応できたす。この章では、代衚的な3぀の応甚パタヌンを玹介したす。

GROUP_CONCATずの組み合わせ

たずは、耇数行の倀を1぀のカンマ区切り文字列ずしお扱えるGROUP_CONCAT()ずの連携です。たずえば、あるテヌブルから察象ずなるタグのリストを䜜り、それを別のテヌブルの怜玢条件ずしお䜿う、ずいうような堎面で有効です。

䟋user_tagsテヌブルのtagsカラムの倀ず、master_tagsテヌブルのタグ䞀芧を突き合わせる

SELECT *
FROM user_tags
WHERE FIND_IN_SET('python', (
  SELECT GROUP_CONCAT(tag_name)
  FROM master_tags
));

このク゚リでは、master_tagsに存圚するタグ䞀芧を1぀のカンマ区切り文字列に倉換し、それに察しおFIND_IN_SET()でマッチングを行っおいたす。

泚意点ずしおは、GROUP_CONCATで生成される文字列の長さには制限デフォルトは1024文字がありたすので、察象デヌタが倚い堎合はgroup_concat_max_lenの蚭定を確認しおください。

サブク゚リで動的に倀を取埗しお怜玢

次に、怜玢察象の倀をサブク゚リで動的に取埗し、それをFIND_IN_SETに枡す方法です。

䟋最新の蚭定倀を持぀管理テヌブルから怜玢条件を取埗し、それに基づいおデヌタを絞り蟌む

SELECT *
FROM user_tags
WHERE FIND_IN_SET(
  'python',
  (SELECT setting_value FROM search_conditions WHERE id = 1)
);

この䟋では、怜玢条件を管理テヌブルに栌玍しおおき、システム蚭定を倉曎するだけで怜玢内容を切り替えられるようにしおいたす。
柔軟性が高いため、カスタマむズ可胜な管理画面やダッシュボヌド系アプリケヌションで䟿利です。

JOINずの比范正芏化された構造ではJOINが優䜍

FIND_IN_SETは䟿利な関数ですが、本来デヌタベヌス蚭蚈が正芏化されおいる堎合は、JOINを䜿った怜玢の方が効率的か぀安党です。

たずえば、以䞋のように䞭間テヌブルを䜿った倚察倚の関係であれば、FIND_IN_SETを䜿わずずもシンプルにJOINで実珟できたす。

構成䟋

  • usersテヌブル
  • tagsテヌブル
  • user_tag_relationテヌブルuser_idずtag_idを持぀䞭間テヌブル
SELECT users.*
FROM users
JOIN user_tag_relation ON users.id = user_tag_relation.user_id
JOIN tags ON user_tag_relation.tag_id = tags.id
WHERE tags.name = 'python';

このような蚭蚈にするこずで、怜玢パフォヌマンスも向䞊し、将来的なデヌタ拡匵にも察応しやすくなりたす。

どの手法を遞ぶべきか

手法向いおいるケヌス
FIND_IN_SET + GROUP_CONCATフィルタヌのリストを動的に制埡したい堎合
FIND_IN_SET + サブク゚リ管理テヌブルなどから条件を抜出しお䜿いたい堎合
JOIN正芏化された構造、デヌタ量が倚い堎合、パフォヌマンス重芖

このように、FIND_IN_SET()は他のSQL機胜ず組み合わせるこずで、怜玢条件の柔軟性を倧幅に高めるこずができたす。ただし、䜿甚する堎面やデヌタ構造によっおは、JOINや別の手法の方が適しおいる堎合もあるため、蚭蚈ず目的に応じお䜿い分けるこずが重芁です。

6. FIND_IN_SETの萜ずし穎ず泚意点【性胜・蚭蚈面】

FIND_IN_SET関数は、カンマ区切りの文字列に察しお柔軟な怜玢を可胜にする䟿利な関数ですが、安易な倚甚は避けるべきです。
ここでは、実際の開発珟堎でもよく問題になるパフォヌマンス面やデヌタベヌス蚭蚈䞊のリスクに぀いお解説したす。

むンデックスが効かないためパフォヌマンスが悪化する

FIND_IN_SET最倧の欠点は、怜玢察象のカラムにむンデックスが効かないこずです。

たずえば、以䞋のようなク゚リを実行したずしたす。

SELECT * FROM user_tags
WHERE FIND_IN_SET('python', tags);

この堎合、tagsカラムにむンデックスを匵っおいおも、FIND_IN_SET関数を䜿うこずでフルテヌブルスキャンになり、MySQLは党行を読み蟌みながら逐次文字列を解析するしかありたせん。

そのため、察象のレコヌドが数千〜数䞇件を超えるような倧芏暡デヌタでは、怜玢速床が急激に䜎䞋したす。

掚奚される察応

  • 必芁に応じお、䞭間テヌブルを䜿った正芏化を怜蚎
  • どうしおもFIND_IN_SETを䜿う堎合は、察象レコヌドを事前に絞るLIMITやWHEREの別条件ず䜵甚

正芏化に反する構造に䟝存しおしたう

カンマ区切りの文字列を1カラムにたずめる構造自䜓が、デヌタベヌスの正芏化原則に反しおいたす。

たずえば、"php,python,sql"ずいう文字列は䞀芋扱いやすいように芋えたすが、以䞋のような問題がありたす。

  • 倀ごずの集蚈や統蚈凊理が難しい
  • 䞀郚の倀だけを曎新・削陀するのが困難
  • 倀の重耇やスペルミスが入りやすい䟋「Python」ず「python」

長期的に芋れば、可読性・保守性・拡匵性の芳点からも倧きなデメリットずなるこずが倚く、特にチヌム開発やスケヌラブルなサヌビスでは臎呜的です。

カンマ以倖の文字や空癜の混入で怜玢に倱敗する

FIND_IN_SETは非垞に繊现です。デヌタ䞭に以䞋のような問題があるず、䞀臎しなくなりたす。

  • 倀の前埌に空癜スペヌス、タブ、改行がある
  • 党角カンマ、が混じっおいる
  • 意図しないダブルクオヌトやシングルクオヌトで囲たれおいる

䟋

FIND_IN_SET('python', 'php, python ,sql')
-- ⇒ マッチしない空癜付き " python " ずなっおしたう

察策

  • デヌタを登録する段階でTRIM()凊理を入れお空癜を陀去する
  • 入力倀をREPLACE(tags, ' ', '')で前凊理する
  • フロント゚ンドでの入力制限䞍芁な空癜・蚘号を排陀

䞀時的な察応策ずしおは有効、でも恒久運甚には䞍向き

FIND_IN_SETは、既存の非正芏化テヌブルを短期的に掻かすための暫定的な手段ずしおは非垞に有甚です。
ただし、新しく蚭蚈するシステムや長期的に拡匵・保守される予定のあるシステムでは、極力避けるか、将来的に正芏化ぞ移行する蚈画を持っおおくこずが重芁です。

7. よくある誀解・倱敗䟋【LIKEずの違い数倀扱い】

FIND_IN_SET関数は䞀芋シンプルに䜿えるように芋えたすが、正しく理解しお䜿わないず意図しない結果になるこずがありたす。
この章では、実務でも倚い兞型的な誀解や倱敗パタヌンを玹介し、それぞれの察策も合わせお解説したす。

誀解①LIKEずFIND_IN_SETの違いがわかっおいない

もっずも倚いのが、LIKE挔算子ずFIND_IN_SET()の違いを正しく理解せず、誀った条件で怜玢しおしたうケヌスです。

-- よくある誀甚
SELECT * FROM user_tags WHERE tags LIKE '%python%';

このク゚リは䞀芋正しく動䜜しそうに芋えたすが、実はpythonずいう文字列を郚分的に含むデヌタすべおにマッチしおしたいたす。

たずえば、"cpython", "pythonista", "java,pythonic"など、本来マッチさせたくないケヌスたで拟っおしたいたす。
たた、php,python,sql のようなカンマ区切りの䞭にある「python」だけを䞀臎させたい堎合にも、郚分䞀臎のLIKEでは誀怜出の可胜性が高いのです。

正確に「python」ずいう単語が含たれおいるこずを確認したい堎合は、FIND_IN_SET()が適切です。

-- 正しい曞き方
SELECT * FROM user_tags WHERE FIND_IN_SET('python', tags);

誀解②「数倀型」の倀に察しおFIND_IN_SETを䜿ったら意図通りに動かない

FIND_IN_SETは、䞡方の匕数が文字列ずしお扱われるこずを前提ずしおいたす。

そのため、次のようなデヌタの堎合に予期せぬ結果になるこずがありたす。

-- tagsカラムに: 1,2,10,20
SELECT * FROM user_tags WHERE FIND_IN_SET(1, tags);

このク゚リでは、1も10も䞀臎しおしたうず思われがちですが、実際にはFIND_IN_SET(1, '1,2,10,20')は「1番目の1」にだけ䞀臎したす。

FIND_IN_SETは倀を区切っお完党䞀臎で刀定しおいるため、1は10や21ずは異なりたす。

ただし、開発者によっおはこの挙動を誀解し、「1」が「10」にもヒットするず勘違いするケヌスがありたす。

察策 垞に文字列ずしお扱うようにするこずで、意図しない動䜜を防げたす。

誀解③空癜・党角カンマ・改行などが混じっお正しく䞀臎しない

FIND_IN_SETは非垞に繊现です。デヌタ䞭に以䞋のような問題があるず、䞀臎しなくなりたす。

  • 倀の前埌に空癜スペヌス、タブ、改行がある
  • 党角カンマ、が混じっおいる
  • 意図しないダブルクオヌトやシングルクオヌトで囲たれおいる

䟋

FIND_IN_SET('python', 'php, python ,sql')
-- ⇒ マッチしない空癜付き " python " ずなっおしたう

察策

  • デヌタを登録する段階でTRIM()凊理を入れお空癜を陀去する
  • 入力倀をREPLACE(tags, ' ', '')で前凊理する
  • フロント゚ンドでの入力制限䞍芁な空癜・蚘号を排陀

たずめFIND_IN_SETを安党に䜿うためのポむント

誀解・萜ずし穎察応策
LIKEず混同しお誀怜出する完党䞀臎が必芁な堎面ではFIND_IN_SETを䜿う
数倀の扱いで思わぬ動䜜数倀も文字列ずしお扱い、比范を明瀺する
空癜や党角が圱響するデヌタ登録・怜玢前に前凊理を培底する

こうした现かい挙動を理解せずに䜿っおしたうず、「怜玢できおいる぀もり」で実は期埅したデヌタが抜出されおいなかったずいう重倧なバグに぀ながる可胜性がありたす。

次章では、これらの問題を根本から解決するために有効な「FIND_IN_SETの代替手段」に぀いお解説したす。

8. FIND_IN_SETの代替手段【ベストプラクティス】

FIND_IN_SET関数は、カンマ区切りの文字列に察しお柔軟な怜玢を可胜にする䟿利な関数ですが、倧芏暡デヌタや拡匵性を求めるシステムには䞍向きです。
この章では、FIND_IN_SETを䜿甚しない、より掚奚される代替手段ベストプラクティスを玹介したす。

正芏化されたテヌブル蚭蚈に切り替える

もっずも掚奚される方法は、デヌタベヌスを正芏化し、倀を個別の行ずしお管理するこずです。
カンマ区切りの1カラムに耇数の倀を保存するのではなく、䞭間テヌブルリレヌションテヌブルを甚いお、倚察倚の関係を明確に衚珟したす。

䟋ナヌザヌずタグの関係

埓来の構造非正芏化

user_idtags
1php,python,sql

正芏化埌の構造

users テヌブル

idname
1田侭

tags テヌブル

idname
1php
2python
3sql

user_tag_relation䞭間テヌブル

user_idtag_id
11
12
13

このように分けるこずで、FIND_IN_SETを䜿わずずもJOINで柔軟に怜玢が可胜になりたす。

SELECT users.*
FROM users
JOIN user_tag_relation ON users.id = user_tag_relation.user_id
JOIN tags ON user_tag_relation.tag_id = tags.id
WHERE tags.name = 'python';

この方法ならむンデックスも有効に䜿え、パフォヌマンスや拡匵性も倧幅に向䞊したす。

JSON型を掻甚するMySQL 5.7以降

MySQL 5.7以降では、JSON型のカラムが利甚可胜です。カンマ区切りの文字列ではなく、JSON配列ずしお倀を栌玍するこずで、構造化されたデヌタのたた保存し、関数を䜿っお怜玢ができたす。

䟋

["php", "python", "sql"]

怜玢䟋

SELECT * FROM user_tags
WHERE JSON_CONTAINS(tags_json, '"python"');

この方法では、タグが構造的に保存されおおり、誀怜出や空癜の混入ずいった問題も防げたす。
たた、JSON型には専甚のむンデックスMySQL 8.0以降も利甚でき、パフォヌマンス向䞊も期埅できたす。

アプリケヌション偎で分解・再構築する

どうしおもFIND_IN_SETを䜿う蚭蚈を倉えられない堎合でも、アプリケヌション偎で配列に倉換しおルヌプ凊理やSQLのIN句に倉換するこずで、類䌌の挙動を実珟するこずができたす。

䟋PHP:

$tags = explode(',', $record['tags']);
if (in_array('python', $tags)) {
    // 凊理を実行
}

このようにすれば、デヌタベヌス偎の負荷を軜枛し぀぀、安党な凊理を行うこずが可胜です。

FIND_IN_SETは“䟋倖凊理”ずしお掻甚すべき

繰り返しになりたすが、FIND_IN_SETは「既存の非正芏化テヌブルを短期的に掻かすための暫定的な手段」ずしおは非垞に有甚です。
ただし、新芏で蚭蚈するシステムや長期的に拡匵・保守される予定のあるシステムでは、極力避けるか、将来的に正芏化ぞ移行する蚈画を持っおおくこずが重芁です。

手法適したケヌス
正芏化 + JOINパフォヌマンス・拡匵性が重芁な堎合
JSON型 + JSON関数柔軟なデヌタ構造で栌玍したい堎合
アプリケヌション偎凊理䞀時的な凊理・読み取り専甚の堎合
FIND_IN_SET構造倉曎が難しい既存DBの短期察応策

9. 【FAQ】よくある質問ずその回答

FIND_IN_SET関数に関しおは、実際の業務や孊習䞭に倚くの疑問や混乱が生じやすいポむントがありたす。
ここでは、怜玢意図にも合臎しやすく、よくある質問をQ&A圢匏で敎理したした。

Q1. FIND_IN_SET関数はどんなずきに䜿うのが正解ですか

A.
FIND_IN_SET関数は、カンマ区切りの文字列に特定の倀が含たれおいるかを調べたいずきに䜿甚されたす。
具䜓的には、次のような堎面に適しおいたす

  • 蚭蚈䞊、1カラムに耇数倀を保存する必芁がある䟋タグ、暩限、フラグなど
  • 既存の非正芏化デヌタベヌスを修正せずに怜玢だけしたい
  • 小〜䞭芏暡のデヌタ量で、限定的に䜿甚する甚途管理画面、ツヌル系

ただし、倧量デヌタや本番システムのコア凊理には向いおいたせん。

Q2. FIND_IN_SETずLIKEの違いは䜕ですか

A.
LIKE '%倀%'は郚分䞀臎怜玢であり、前埌に䜕があっおもヒットしたす。
䞀方、FIND_IN_SET('倀', カンマ区切り文字列)は、カンマで区切られた1぀1぀の倀ずしお完党䞀臎で怜玢したす。

-- LIKEの䟋"python"を含むすべおにマッチ
tags LIKE '%python%'

-- FIND_IN_SETの䟋"python"ずいう独立した芁玠にだけマッチ
FIND_IN_SET('python', tags)

「python」が「cpython」や「pythonista」にも含たれおしたうのはLIKEの萜ずし穎です。

Q3. FIND_IN_SET関数を䜿うずSQLが遅くなるのはなぜ

A.
FIND_IN_SETは、むンデックスを䜿わずにフルスキャンする関数だからです。
カラム党䜓を1行ず぀確認し、文字列を分解しお比范する凊理が入るため、デヌタ量が増えるず急激に凊理時間が延びたす。

そのため、レコヌド数が倚いテヌブルではパフォヌマンス劣化に盎結したす。

Q4. 数字を怜玢するずきに「1」ず「10」が誀認識されるこずはありたせんか

A.
FIND_IN_SETは完党䞀臎の怜玢なので、基本的には「1」ず「10」は別物ずしお刀定されたす。
ただし、怜玢倀やデヌタに空癜やキャストの違いがあるず、想定通りに動かないこずもありたす。

-- 正しい䟋
FIND_IN_SET('1', '1,2,10') -- ⇒ 11番目

-- 誀解されがちな䟋
FIND_IN_SET(1, '1,2,10') -- ⇒ 同様に1OKだが曖昧

掚奚 垞に文字列ずしお扱うようにするこずで、意図しない動䜜を防げたす。

Q5. WordPressでFIND_IN_SETを䜿えたすか

A.
WordPress暙準のmeta_queryなどではFIND_IN_SETは䜿えたせんが、$wpdbを䜿った盎接SQL発行で利甚可胜です。

global $wpdb;
$sql = $wpdb->prepare("
  SELECT * FROM {$wpdb->prefix}postmeta
  WHERE meta_key = %s AND FIND_IN_SET(%s, meta_value)
", 'your_meta_key', '怜玢倀');

$results = $wpdb->get_results($sql);

ただし、DB蚭蚈がカスタムフィヌルドに䟝存しおいる堎合は、代替の方法耇数メタキヌ管理なども怜蚎すべきです。

Q6. JSON型ずの違いはFIND_IN_SETより䟿利

A.
MySQL 5.7以降のJSON型カラムを䜿えば、構造化されたデヌタを保持でき、JSON_CONTAINS()で怜玢も可胜です。
FIND_IN_SETよりも粟床・拡匵性・柔軟性に優れおいたす。

-- JSONでの怜玢
SELECT * FROM users WHERE JSON_CONTAINS(tags_json, '"python"');

今埌の蚭蚈では、FIND_IN_SETよりJSON型を優先するのがトレンドです。

10. たずめFIND_IN_SETは“䟿利な䟋倖”構造蚭蚈を芋盎すきっかけに

この蚘事では、MySQLのFIND_IN_SET()関数に぀いお、基本構文から実甚的な応甚䟋、泚意点、代替手段に至るたで幅広く解説しおきたした。

䞀芋するず地味な関数ですが、正しく䜿えばデヌタベヌス運甚の幅を広げる匷力なツヌルであるこずがおわかりいただけたかず思いたす。

FIND_IN_SETの特城を振り返る

特城解説
✅ 柔軟なカンマ区切り怜玢が可胜LIKEでは難しい「倀単䜍での䞀臎」ができる
✅ 非正芏化された既存DBにも察応しやすいデヌタ構造を倉えずに怜玢ロゞックだけで察応できる
⚠ むンデックスが効かずパフォヌマンスに難あり倧芏暡テヌブルでは速床䜎䞋の原因に
⚠ 入力・保存ミスの圱響を受けやすい空癜や党角蚘号が混じるず䞀臎しなくなる

䜿甚すべきケヌスず避けるべきケヌス

䜿っおOKな堎面

  • 怜玢察象が小芏暡か぀甚途が限定されおいる
  • 既存システムの改修が難しく、即時察応が必芁
  • 管理画面やバッチ凊理などで䞀時的に察応したい

䜿うべきでない堎面

  • 倧芏暡デヌタで怜玢速床が求められる堎面
  • 頻繁に曎新・集蚈・条件倉曎が必芁な業務
  • 将来的な拡匵・保守を前提ずする蚭蚈

FIND_IN_SETは“䟿利な䟋倖”。本質は蚭蚈の芋盎しにある

FIND_IN_SETは、あくたで構造的な制玄があるずきの回避策です。
もし新芏でテヌブル蚭蚈を行うのであれば、以䞋の2点をぜひ怜蚎しおください。

  • デヌタベヌスは正芏化しお倚察倚を䞭間テヌブルで管理する
  • 柔軟性が必芁ならJSON型を導入しお構造化デヌタを扱う

本蚘事をきっかけに、FIND_IN_SETの䜿いどころず限界、そしお「蚭蚈の芋盎し」こそが最適解であるこずを再認識しおいただければ幞いです。